リモート併用で成果が出る!ハイブリッド勤務の好事例

企業の働き方改革が加速する中で、従来の「全員出社」「フルリモート」のいずれかに固定する働き方では、多様化する従業員のライフスタイルに対応しきれないという課題が顕著になっています。特に、育児・介護・妊娠といった女性特有のライフステージにおいて、従業員が働きやすさを感じられる環境を整備できるかどうかは、離職率を左右する重要な要素となっています。こうした背景から、「出社とリモートのいいとこ取り」を実現する ハイブリッド勤務 が改めて注目されています。

ハイブリッド勤務は、単なる制度として導入しただけでは機能せず、企業文化や組織運営の見直しとセットで取り組む必要があります。たとえば、出社とリモートで情報格差が生まれる「オフィス偏重型」の組織では、効率が下がり、遠隔メンバーの疎外感を助長してしまいます。逆に、両者のメリットを最大限に活かせる仕組みを整えれば、チームの生産性とエンゲージメントを向上させることができるとされています。

そこで注目したいのが、すでにハイブリッド勤務で成果を出している企業の好事例です。実際に現場で機能している施策を紐解くことで、制度運用のヒントを得ることができます。本記事では、ハイブリッド勤務を成功に導くポイントと具体的な取り組み事例を分かりやすくまとめております

目次

ハイブリッド勤務がうまくいかない要因と改善ポイント

ハイブリッド勤務は柔軟な働き方を可能にする一方で、社内の仕組みが整っていないと逆に非効率を生んでしまうことがあります。ここでは、企業がつまずきやすい課題とその背景を整理し、改善への糸口を示します。

情報共有の属人化が起きやすい

リモートワークを併用すると、社員同士のコミュニケーションが非同期になるため、情報の整理・共有が属人化しやすくなります。背景には、対面時に行われていた「ちょっと聞く」「近くで確認する」といった行動が減り、代わりにチャットやメール頼りになることが挙げられます。結果として、情報の流れが一部の担当者に集中し、メンバー間の理解度に差が生じてしまいます。

評価基準の曖昧さによる不公平感

ハイブリッド勤務では、従業員が「可視化しづらい働き方」になるため、従来の勤務時間に基づく評価では適切な判断が難しくなります。そのため、成果主義が十分に機能していない組織では「出社している人が優遇される」といった不公平感が生まれるケースが指摘されています。根本原因は、評価項目自体が曖昧で、成果とプロセスのどちらを重視するのか定義されていないことにあります。

心理的距離の拡大によるエンゲージメント低下

リモートワークが続くと、雑談や偶発的な交流が減るため、チームの一体感が低下しやすくなります。特に、育児や介護を担う女性社員は、出社頻度が少ないことで「疎外感」や「情報から取り残されている感覚」を抱きやすく、これがモチベーションの低下につながるとされています。

情報格差や評価への不安は、制度そのものの問題ではなく、運用の整備不足によって生じるケースが多いと言えます。

オンラインとオフラインの役割が曖昧

ハイブリッド勤務が形骸化する企業では、「なぜ出社するのか」「何をリモートで行うのか」という役割分担が曖昧なまま運用されている場合が少なくありません。業務の特性を考慮しないまま勤務形態を選ばせると、会議のために無意味な出社が発生したり、逆に議論が必要な場面で全員リモートになり意思決定が遅れるといった課題を生みます。

ハイブリッド勤務で成果を出した企業の取り組み事例

ここからは、実際にハイブリッド勤務を導入し成果を上げた企業の事例を紹介しながら、実践的な取り組みポイントを整理します。ここで紹介する内容は規模を問わず応用可能なものばかりです。

A社:業務の「出社・リモート基準」を明確化

A社では、業務を「集中作業」「対話が必要な作業」「意思決定」の3種類に分類し、それぞれに適した勤務形態を明示しました。これにより、社員の判断基準が統一され、無駄な出社や会議が大幅に減少しました。また、基準を周知することで、キャリアと家庭の両立を図りたい女性社員でも勤務計画が立てやすくなったとされています。

B社:評価制度をプロセス×成果の二軸で再設計

B社では、従来の「勤務態度」や「出社率」を評価項目から外し、成果の質とプロセスの改善貢献に重きを置いた制度に再設計しました。特筆すべき点は、プロセス評価に「チーム連携への貢献」を含めたことです。これにより、リモートでも積極的に情報共有する行動が評価され、不公平感の解消につながりました。

A社:オンライン雑談の導入で心理的距離を縮める

コミュニケーション不足への対策として、A社ではプロジェクトの節目ごとに「15分のオンライン雑談」を設けています。強制参加ではなく、気軽に参加できる場としたことで、従業員同士の距離が縮まり、リモートメンバーの孤立を防ぐ効果が確認されています。

「雑談は成果に直結しない」と考えがちですが、組織のつながりを維持する重要な要素になります。

B社:業務フローの標準化による属人化対策

リモートで起きがちな属人化への対策として、B社は業務フローをテンプレート化し、すべてクラウド上で管理しています。誰が見ても作業内容が理解できるため、急な家庭都合にも柔軟に対応でき、女性社員の離職防止にも効果を発揮しています。

勤務基準の明確化 判断の迷いを削減し生産性向上
評価制度の再設計 不公平感の解消・意欲向上
オンライン雑談 心理的距離の縮小・離職防止
業務フローの標準化 属人化防止・緊急時の対応力向上

まとめ

ハイブリッド勤務は、単なる「出社とリモートの組み合わせ」ではなく、働く人の多様な事情に寄り添いつつ、生産性とエンゲージメントを高めるための仕組みづくりが不可欠となっています。特に、女性のライフステージにおける離職を防ぐためには、勤務形態の柔軟さだけでなく、評価制度・情報共有・心理的安全性といった組織運営の側面まで丁寧に整えることが求められます。

成果を出している企業はいずれも、曖昧さを排除し、目的に基づいた明確な運用ルールを整えたうえで、従業員の声を丁寧に拾い、仕組みをアップデートし続けています。そのためにも、ぜひ、本記事で解説したハイブリッド勤務の成功ポイントを実践ください。 (執筆・編集:エムダブ編集部)

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