vol.02 | 第3回:転勤族の妻だから仕事は諦めるべき?“続けたくても続けにくい”現実に私が出した答え

前回は、子供の転校手続きにおける事務的な負担と、親としての切ない心理的葛藤について伺いました。最終回となる今回は、夫の転勤が「妻自身の仕事やキャリア」に与える影響について深掘りします。全3回でお送りするインタビューの最終回をお届けします!

目次

自分のキャリアが後回しになる、割り切れない思い

Q. ご主人の転勤は、Aさん自身の仕事にはどのような影響がありましたか?

Aさん 何回目かの転勤の際にパートでフルリモートの会社に転職しました。それまで働いていた会社は”子供が中学生くらいまでは転勤なさそう”という夫の言葉を信じて、就職した職場でした。とてもやりがいがあり、職場環境も良かったのですが、その後すぐに夫が転勤に。

もちろん単身赴任も検討しましたが、夫はおそらく定年まで転勤族なので、子供が小学生のうちは転勤についていくことにしていました。

退職は苦渋の決断でしたし、かなり夫の会社を恨みました(笑)。なにより職場に迷惑をかけてしまったことは今でも後悔してます。この出来事があり、フルリモートでの働き方を選択しました。

転勤のたびに「今の働き方を続けられるのか」を考え直すのは本当にストレスになると思います。そもそも子どもの生活環境が変わる時期には、自分の仕事を優先しづらくなることもあります。

子育ての時期は割り切って専業主婦になろうか、と思ったこともあります。ただやはりキャリアが途切れてしまうのが心配だったので、パートでも良いので働き続けたいという気持ちでした。あ、もちろんお金の面でも専業主婦になるにはちょっと難しそうかな、というのもありました(笑)

家族全体の生活を成り立たせるために調整するなかで、自分のキャリアはどうしても後ろに下がりやすいと思います。正直なところ、夫の異動は「仕事だから仕方ない」と受け止められやすいですが、その裏で別の誰かが諦めていることもあるんですよね。

納得して決めている面もありますが、自分の人生の舵を十分に握れていないように感じる瞬間はあります。

「仕方ない」で終わらせないための、小さな変化

Q. 転勤と向き合うなかで、ご自身の考えに変化はありましたか?

Aさん ある意味諦めっぽくなったかもしれません。

夫が転勤族であると理解しつつ、自分のキャリアが途切れることが怖く、結婚出産を経ても正社員で働き続けることにこだわってました。ただ辞めざるを負えなくなって振り返ると、当時の仕事も家庭も手を抜けない私は割とパンク状態でした。

転勤をきっかけに環境に合う働き方に変えたことで、結果的にですが家庭と仕事のバランスよくなりました。

もちろんキャリアも諦めていません。でも今はキャリアを積むフェーズではなく、停滞しても下降はしない程度に維持することが大事、と前向きでいます。

見えない負担を抱えるあなたへ、伝えたいこと

Q. 最後に、同じような立場にいる方へメッセージをお願いします。

Aさん しんどいと感じるのは、ごく自然なことだと思います。転勤に合わせて生活を動かすこと、子どもを支えること、自分の仕事を調整すること。世の転勤族の家庭はよくやってます!!!

周囲からは見えにくくても、転勤に伴う負担は決して小さくありません。だからこそ、自分のしんどさを軽く見ないでほしいし、一人で抱え込まないでほしいと思います。すぐに答えが出なくても構わないと思います。

無理をしない選択をしながら、自分なりのペースで進んでいってほしいです。まずは「大変だ」と認めることが、少しずつ状況を変えていく第一歩になるのではないでしょうか。

今回は全3回にわたり、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。夫の転勤という大きな変化の中で、家族を支えながらも自身のキャリアと向き合い続けるAさんの姿は、多くの読者のヒントになるはずです。同じように悩む方が、少しでも前向きな気持ちになれることを願っています。

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