朝起きて、ごはんを作って、洗濯をして。
気づけばもう、子どもを送り出す時間。
ようやくパソコンを開いたのに、小さな声がママ〜と呼んでくる。
思わずため息をつきそうになりながらも、笑顔で返す。
リモートワークって、本当は自分のペースで働けるはずの働き方なのに。
でも、気がつくと家事・育児・仕事の全部が同時進行で、一日が終わるころには、息をつく間もなく疲れ切ってしまう・・・。
こんなに頑張ってるのに、なんで満たされないんだろう。
そんなふうに感じたこと、ありませんか？
ワンオペ育児と在宅ワーク、どちらも大切だけど、どちらも休みがない。
だからこそ、誰かと比べず「自分のリズムで生きる」ことが何よりも大切なんです。
ワンオペ×リモートワークの現実と、見えにくい負担
リモートワークは一見、ママにとって理想の働き方に見えます。
通勤もなく、子どものそばで働ける。
家族との時間を大切にできる。
そんな期待を抱いて始めた人も多いはずです。
けれど、続けてみて初めて分かることがあります。
家にいるはずなのに、気が休まらない。
自由なはずなのに、息苦しい。
「在宅で働く」ことは、思っていたよりずっと「孤独なチーム戦」なんです。
仕事中も、ふと視界に散らかったおもちゃや洗濯物が映る。
それだけで頭の中に「やらなきゃ」が次々浮かんでくる。
気づけば、パソコンの前にいても心は常に家事モードのまま。
さらに厄介なのは、周囲の理解のズレです。
家にいる＝自由がある、と思われがちで、夫や家族から「在宅なんだからできるでしょ」と頼まれてしまうこともあります。
それが積み重なると、
「私ばっかり頑張ってる」
「誰も分かってくれない」
という孤独が胸に残ってしまう。
リモートワークが便利であるほど、生活と仕事の境目はあいまいになります。
誰も悪くない。
けれど、どこにも逃げ場がない。
この構造が、ママたちを静かに追い詰めていくのです。
自由なはずなのに、息苦しくなる日もある
リモートワークが広がり、「通勤がなくて助かる」「子どもと一緒にいられる」そう感じてスタートした人も多いと思います。
だけど、やってみると想像以上に大変！！
朝ごはんを出しながら洗濯機を回し、子どもを送り出したと思ったら、今度は会議の準備。
オンライン会議が始まる直前に宅配が届き、お昼ごはんを食べながらメールを打ち、夜は食器を片づけたあとに、明日の保育園の準備。
一日中、ずっと何かをしている。
リモートワークは自由に見えて、実はずっと誰かのために動き続けている働き方でもあるんですよね。
そんな毎日が続くと、私だけ頑張ってる気がしてきてしまう。
ちゃんとできていない気がする。
そんな思いが心の奥でじわじわと膨らんでいきます。
これは、あなただけではありません。
構造的に、リモート×育児は「境界線があいまいになりやすい」働き方なんです。
だから、どこで休んでいいのか分からなくなってしまいます。
在宅ワークの孤独と、「社会とのつながり」が心を支える理由
在宅ワークやワンオペの毎日は、どうしても閉じた世界になりがちです。
気づけば一日中、家族以外と話していない。
そんな日が続くと、自分の頑張りが誰にも届いていないように感じて、心のバランスを崩しやすくなります。
人は、誰かに「見られている」「認められている」と感じることで安心する生きものです。
だからこそ、働く環境がどんな形でも、「社会とつながる感覚」を持つことが大切なんです。
その方法は、必ずしも大きなことじゃなくていいんです。
- 近所のカフェで人の話し声を聞く
- 公園で他のママと「おつかれさま」と言い合う
- オンラインで同じようなママと話す
そんな小さな交流でも、心は少しずつあたたまります。
孤独を埋めるのは「数」ではなく、「安心できるつながり」です。
人は、ひとりでは「自分」を感じられないから
リモートワークの時間が長くなるほど、人との会話が減るだけでなく「自分が社会の中に存在している感覚」も、少しずつ薄れていきます。
仕事の成果はデータで共有され、褒め言葉や感謝の言葉もスタンプひとつで済んでしまう。
自分の頑張りが、誰の目にも触れないまま過ぎていく日々。
人は、誰かに見てもらうことで「私はここにいる」と感じられる生きものです。
だから、関わりが減ると、まるで世界の輪郭から自分だけが滲んでいくような、静かな孤独が生まれるんです。
この孤独は、「人と会っていない」ことよりも、自分の存在に反応が返ってこないことから生まれます。
だからこそ、ちょっとした関わりが大切なんです。
挨拶を交わす、短いメッセージを送り合う、それだけでも自分の存在が世界に映し返される。
人は、ひとりでは「自分」を感じられない。
だからこそ、誰かと交わすちょっとした言葉や笑顔が、忙しい毎日の中で自分をもう一度「人の中」に戻してくれるんです。
ワンオペでも「自分のリズム」を保つ3つのコツ
子育ても、仕事も、家事も、どれも大切だからこそ、頑張りすぎてしまう。
でもね、「頑張る」を少しだけ手放しても、ちゃんと世界は回ります。
あなたの世界が、少し優しく回るようにするための3つのヒントをお伝えします。
予定どおりに進まないのが、ママの毎日です。
「今日はここまでできたらOK」と決めてあげるだけで、心が少し楽になります。
30分集中できたら、それで十分。
完璧な1日じゃなくても、続けていることが大事なんです。
大切なのは、やる気よりタイミングです。
朝が向いている人もいれば、夜の静けさの中で集中できる人もいる。
自分の一番落ち着ける時間を、少しずつ見つけていきましょう。
仕事を詰め込みすぎず、あえて「余白の時間」を確保するのも大切です。
何もしない5分が、あなたの思考を整える時間になることもあります。
「家も仕事もちゃんとやらなきゃ」
そう思うほど、心は休まらなくなってしまいます。
完璧じゃなくてもいいんです。
今日はおかずが一品減っても、洗濯が明日に回っても、
それで誰かが困るわけじゃない。
「できなかった」ではなく、「できたこと」に目を向ける。
それだけで、気持ちはぐっと軽くなります。
自分を責めるより、「よくやってるよ」と心の中でつぶやいてあげてください。
あなたがそうやって優しくする相手は、世界で一番大切な人です。
孤独を防ぐ一番のコツは、「誰かとつながる時間」を持つこと。
でも、それはママ友会やコミュニティみたいな大きなものじゃなくていいんです。
- 子どもの連絡帳に書かれた先生のコメントに一言返す。
- 同僚のチャットに「それ素敵ですね」と反応する。
- 寝る前に、信頼できる友達に「今日疲れた」と送る。
たったそれだけで、「ひとりじゃない」と感じられる瞬間が生まれます。
つながりは、義務ではなく安心の灯り。
自分のペースで灯していけばいいんです。
「わたしリズムプロジェクト」が描く未来
日々を懸命に生きるママたちが、自分を大切にできる働き方を安心して選べるように。
そんな想いから生まれたのが、「わたしリズムプロジェクト」です。
リモートワークという手段を通して、一人ひとりが心地よく生きられる社会を描いていく。
仕事のスピードや成果ではなく、その人らしいリズムを尊重する文化を育てたい。
私たちは、そんな願いを込めて活動を続けています。
働き方を選べることが、安心を生む
「わたしリズムプロジェクト」は、働き方を変えるためだけの取り組みではありません。
目指しているのは、どんな環境にいても、自分のペースで働ける社会です。
リモートワークはゴールではなく、ひとつの選択肢。
働き方を選べる自由が、ママの心を支える土台になります。
お金のためだけに働くのではなく、誠実に誰かを助けたい、自分を大切にしたい。
そんな思いがめぐる社会をつくること。
それが、このプロジェクトの中心にあります。
あなたが笑顔で働くことは、それだけで誰かの希望になります。
その笑顔が、家族や社会を、少しずつあたたかくしていくのです。
まとめ：ちゃんとできてない日も、進んでいる日
ワンオペ育児とリモートワーク。
その両立を続けている時点で、あなたはもう十分に頑張っています。
完璧じゃなくてもいい。
少しずつ、自分のリズムで暮らしと仕事を整えていけば大丈夫。
そしてもう一つ大切なのは、
あなたが「自分を大切にする姿」を、子どもが見ているということです。
頑張りすぎず、笑顔で生きる姿は、「自分を大切にしていいんだ」というメッセージとして、次の世代の心にまっすぐ届いていきます。
たとえ何もできなかった日があっても、今日も生きてた、笑顔で子どもと話せた。
それだけで、もう前に進めています。
働くことも、育てることも、全部「生きる」の一部。
だからこそ、頑張りすぎないことも大切な選択肢です。
あなたが自分のペースを取り戻すことは、まわりの誰かを優しくする力にもなっていく。
その小さな優しさの循環が、少しずつ社会をあたたかくしていくのだと思います。
